ディーゼル車とガソリン車を乗り比べて感動したといふお話について、「それなら新型デミオに乗つた時はなぜ感動しなかつたのか?」といふ疑問を持たれるかもしれないので、理由をお答へしておきませう。一言で言ふと「MT車とAT車は全然違ふ」。
前に触れましたが、MT車はシフト操作・クラッチワーク・アクセルワークと全て人間が行ひ、その操作がかなりダイレクトに車の挙動に反映される代物です。人間の技量次第でくるまはおてんばにもおしとやかにもなります。そのMT車の特性がいかにも「くるまを操作してゐる」といふ感じを味ははせてくれ、それが好きで私はMT車に乗つてゐるのですがそれはさておき。
MT車のそんな特徴と比べるとAT車のエンジン周りの挙動は基本的に、極めて御行儀が良いのです。そして私はMT車の操作があまりうまい方ではなく、愛車の先代デミオにもわりとおてんばな走りをさせてゐるため、たまにAT車に乗るとどうしてもその御行儀の良さにばかり気が行つてしまふのです。要するに、AT車を評価するにあたつてMT車を比較対象にはしづらいのです。あくまで個人的な感想ですが。
ちなみに、トランスミッションがCVTの場合は更に違ふ感触になるのでせうが、私はCVT車に乗つた事がないので何とも言へません。新型デミオもCX-3もCVT設定はありませんし、先代デミオもCVT設定は例外的で、基本的にはトルコン式ATのやうです。
といふわけで、今回はディーゼルとガソリンのAT車同士を比較することが出来たための斯様な感想と相成つた、といふ事で何卒よろしくお願ひ申し上げます。